2007年04月23日

謝謝!宮沢賢治

深センに日本の本を売っている書店があります。

病院に行ったついでに久々に寄ってきました。

そこで見つけた本。

謝々!宮沢賢治(朝日文庫)
まだ読みかけですが面白いです。

著者は私より4歳年上の中国人ですが、文化大革命末期から改革開放そして現在と、革命世代よりは後になりますが、現代中国の荒波を経験して今日に至る過程を、宮沢賢治(あるいはその研究)を軸にして綴っています。

著者が何度も触れているのですが、宮沢賢治が持つグローバル性というか国境や民族・文化を越えた普遍性が、宮沢賢治を軸にすることを可能にしているような気がします。

それはそうと、「誰でも知っている宮沢賢治」と言われても、まともに読んだのっていくつあったかなぁと考えてしまいます。

でも、宮沢賢治と現代中国って、面白い切り口だと思います。
宮沢賢治の宇宙と、グローバル化経済のブラックホール現代中国。

未来を考えるのに、宮沢賢治はすごく有用かもしれません。
そう考えると、宮沢賢治と同じ日本人(それも東北人)であることっていうのは、すっごく有利なんじゃないか?なんて思えてきます。

それと、著者が社会主義中国→超資本主義中国という歴史の流れの中で、つらく大変な思いも沢山しているのに、全てを肯定するところから書き始めているところは、とてもすがすがしく感じました。

いわゆる嫌中の人から見れば、毛沢東をも肯定的に評価しているところは許しがたいかもしれませんが、この著者のような中国人は、拝金主義に走る現代中国のトンデモ中国人の対極にあると思います。
こういう中国人の方も、目立たないだけで沢山居るのだろうなと思います。


余談ですが、著者の王敏さんは、私が在籍した某H大学で教授をしてたようです。相変わらずあの大学は、大学自体いい加減で、学生も勉強しませんが、昔からどういう訳か、こういう特色ある教員を沢山擁しています。
この点だけは、さすがと思ってしまいます。

さらに蛇足ですが、学生時代に歴史家の羽仁五郎さんと話していたときに、「私はこの大学はかなりいい大学だと思っています。」と言われ、その理由を聞いたら「歴史のある有名大学なのに、高級官僚や大企業の役員になる人が少ない。」と言ってました。(笑)

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tuwu_suzhou at 20:48コメント(2)トラックバック(0)本のこと   この記事をクリップ!

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コメント一覧

1. Posted by あきら@上方山    2007年04月30日 11:30
すっかりご無沙汰しています。
華南に出張する機会もすっかりなくなってしまいました。
業務上は華南も管理範囲なのですが…
自分は「輪違屋糸里」を堪能しました。
「壬生義士伝」ほどの感動は得られませんでしたが。
次は…
山崎豊子を読もうかと思っています。
2. Posted by toff    2007年04月30日 13:54
>あきら@上方山さん
こちらこそ、ご無沙汰しています。
相変わらずバタバタしており、今日も出勤、午後からは香港に出て打合せです。
とりあえず、明日から三日間は休めそうなので、今日は帰りに本を仕入れてこようと思っています。

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